巨猿  ゴロー


『ウルトラQ』 第2話
「五郎とゴロー」

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『大怪獣シリーズ ウルトラQ』
X-PLUS 2003年


 とにかく全身を覆う体毛の表現が尋常ではない。もちろんこれは讃美だ。人気怪獣ガラモンに続くこのシリーズの第2弾において、ガラモン同様複雑な体表再現に挑んだ果敢なその胆力には敬服さえする。ゴローは「怪獣」というよりは、見たとおりただの「サル」だ。サルそのものに傾けた熱情は、細部にまで拘ったディテール云々より、人間の勝手によって命運を左右された巨猿の、悲痛な姿をここに顕現させている。後にX-PLUSは、本シリーズで『ウルトラQ』怪獣の全商品化に果敢にも挑む訳だが、「怪獣」としてはあまり人気の無いこのゴローの早い時期でのリリースは、その刺激的なチャレンジへの誓いを雄弁に物語るものだ。


ポリストーン製スタチュー 塗装済み完成品
浪漫堂 1996年


 リアル系で完成品のゴローとしては、記憶ではこれが初であった。“ポリストーン”という目新しい素材を使った本シリーズ第一弾にかける意気込みは、それほど人気の無い怪獣・ゴローのラインナップ(ほかはゴメスリトラナメゴンペギラ)によって存分に感じられる。だが体毛表現にポリストーンという素材は無理があるのか、ツヤのあるその仕上がりに、ただの「サル」であることも手伝って、民芸品と言うか土産物の置き物を見る思いだ。しかし薄いブラウンが意外にもゴローには似合っていて、顔色の悪さと空洞のような黒目が不気味でいい感じである。


『HGブルマァク魂』シリーズ 2
バンダイ 2001年


 昭和当時の懐かしいブルマァク人形を、ガシャポンサイズで再現したもの。このゴローは、マルサン2期カラーリングだ。この造型はもはや、「サル」の姿から逸脱している。藤子不二雄のマンガに出てきそうな、マスコット的キャラクターの風貌だ。名前も“ゴロー”とペット感覚であるし。

さる・るるる               さる・るるる
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