海獣  ゲスラ ~ 『ウルトラマン』 第6話 「沿岸警備命令」

南米産まれの東京湾育ち、
ゲスラ横浜に上陸す!

 もとは南米に棲息する水陸両棲のトカゲ。好物はカカオビーンズで、カカオ豆を食い荒らすゲラン蜂の幼虫を捕食する益獣だ。南米航路の貨物船に卵の状態で紛れ込み、そのまま横浜港まで運ばれ東京湾内で孵化。だが有害な工場廃液で汚染された海水の影響によって、異常成長し巨大化を遂げ怪獣となった。カカオビーンズを充分に与えてさえおけば基本的におとなしいのだが、大きな音や強い刺激で即凶暴化するので迂闊に攻撃できない。宝石密輸団によって囚われの身となったホシノ少年らを先ず救出するために、ゲスラを刺激しないように科特隊は細心の注意を払う。しかし怪獣化したゲスラは巨体の空腹を満たすために、東京湾海上ではカカオ船を襲い、更に上陸してカカオが貯蔵された倉庫に迫った。頭部にある鶏冠状の触角が弱点で、それを失うと俄然力が弱まる。だがその周囲には猛毒のトゲがびっしりと生えていて、触角をもぎ取ろうとするウルトラマンを手こずらせた。その猛毒トゲでウルトラマンの右腕を傷つけるも、最期は触角を取られて断末魔とともに東京湾に沈む。




意匠と造型

 『ウルトラQ』の後を引き継ぐ形でスタートした空想特撮シリーズ『ウルトラマン』は、第1話からさまざまな怪獣の形態をお茶の間の前に登場させてきた。それは「ありきたり」などには決して堕することなく、ひとつとして同類系の形を見ないほどだ。その多様さに見るものは胸躍らせ、次週に想いを馳せたことであろう。

 「宇宙竜」の体を成すベムラー(第1話)を皮切りに、セミ顔と巨大ハサミが特徴的な侵略宇宙人・バルタン星人(第2話)、重量感溢れる古代怪獣ネロンガ(第3話)、半魚人そのもののラゴン(第4話)、全くもっての巨大植物・グリーンモンス(第5話)...。そして第6話に登場したゲスラは、水陸両棲トカゲといった趣向だ。更には昆虫型怪獣のアントラー(第7話)、頑健なブロック状の連なりで構築されたレッドキング(第8話)と続いてゆく。

 個性豊かなこれら怪獣たちの姿。デザインを手がけた前衛美術家・成田亨は、怪獣デザインにあたっていくつかの基本原則を設定した。そのひとつ、すなわち「独創性を重んじ、日常生物の即物的な巨大化はやらない」という提唱は、先に挙げたバラエティさに富む色とりどりの怪獣たちの姿を見れば一目瞭然。その体現と実践のほどが窺い知れよう。

 さてその成田は、当時円谷プロが旨としていた東宝怪獣からの着ぐるみ流用を拒否し、新たにデザインから怪獣を創造することを条件に、『ウルトラQ』の途中から美術スタッフとしてウルトラに参加した。だがしかし全ての怪獣をゼロから新造することは、当時の円谷プロの台所事情からすればまだ無理があったのだろう。実はゲスラは、東宝のモスラ幼虫を借り受けて改造する予定があった。事実成田のデザイン画には、モスラ幼虫を基盤として描いたものが残っている。過度な装飾を施された毛虫型怪獣のゲスラ。実際に具現化されたものとは、また違ったテイストだ。アメリカ映画・『大怪獣出現』に登場する蝸牛海獣(シースネイル)に着想したと思しき姿である。機会があれば、是非とも見比べていただきたい。

 そもそもゲスラは、その初期設定の段階においては、ゲラン蜂の幼虫であった。したがってイモムシ型のモスラ幼虫を改造素材として借り受けることは、至極真っ当なことであったのだ。最終的には、このゲラン蜂の幼虫を捕食する水陸両棲のトカゲへと落ち着くのだが...。この発想展開の妙味もまた面白い。

 ゲスラの設定が水陸両棲のトカゲへと変更されても、しか円谷プロの台所事情が火の車なのは変わる筈もなく、着ぐるみ流用は当初の予定のまま履行された。その素材となったのは、成田自身が『ウルトラQ』時にデザインを手がけたピーター(第26話)だ。成田はカメレオンをモチーフにしたピーターに、水棲生物としての要素すなわち各所のヒレや体色のグリーンなどを纏わせることによって、新怪獣のための再デザインを行っている。

 「全ての怪獣をゼロから」を提唱していた成田にとって、改造素材がモスラ幼虫であろうとピーターであろうと、改造流用自体が無論「不本意」以外の何物でもなかったであろう。とは言え、それで決して手を抜いた訳ではない。劇中において、ゲスラを説明するくだりに図版が用いられるが、実はそれこそは成田が描いたデザイン画そのものである。その色彩豊かな“作品”を、是非とも画面で確認していただきたい。前衛美術家・成田亨の畏怖すべき力量は、こういった「着ぐるみ流用怪獣」においてさえも健在なのだ。


 水陸両棲のトカゲである海獣ゲスラ。さて成田亨はこの注文に対して、具体的にどう答えたのか?第4話登場のラゴン(『ウルトラQ』第20話で初登場)については「海底原人」という水棲人の姿を見事に具現化させたが、このゲスラではまた「有り得べき」水棲生物の異形を顕現させている。

 もともとカメレオンに着想したピーターの改造であるのだから、爬虫類としての基盤は完成されていたと言ってよいであろう。三角形の頭部や前掲気味の体躯が先ず爬虫類としてのシルエットを形作り、次いで丸い目玉やピンク色の口唇など各所の細工が、ピーターをそしてゲスラを「海の怪獣」ならしめている。随所に施されたヒレにはアクセントとして鮮烈なイエローが走り、またそれはゲスラが毒性生物であることに合点がゆこう。更に身体を覆う夥しい猛毒のトゲは、まるで海底に繁茂する藻のようである。まさに海鳴りの彼方からの来訪者、その異形だ。そして尻尾。ピーターのオーソドックスな尾を大胆に変更、まるで骨が剥き出しになったような形状は気色悪く、ゲスラの上半身の流れから見れば意表を突くフォルムだ。「ただでは終わらない」というところに、シュルレアリストとしての成田の飽くなき試みが見て取れよう。


 ちなみに南米産の毒トカゲ。そして頭頂部にヒレ。この横顔に因めば、『仮面ライダー』に登場するピラザウルス(第16・17話)が同類系として挙げられる。ピラザウルスの趣向は、毒霧を噴霧する南米産のトカゲ・“ピラザウルス”をベースにした改造人間だ。頭頂の赤いヒレは、イグアナなどに見られる頭部から背面にかけて走るトゲの連なりにも似ている。そもそもヒレというものは、陸上に棲息する生物には無い要素だ。劇中特に語られている訳ではないが、ゲスラ同様にピラザウルスも水陸両棲のトカゲと捉えてよかろう。ともあれ、ゲスラとピラザウルスの頭頂を彩るアクセントとして、モヒカン状のヒレは相通じるものがある。

 ゲスラとピラザウルス。毒トカゲであるということと、モヒカン状のヒレという共通点。だがしかし両者は、まるで異なった外貌を顕現させている。それこそは怪獣と怪人の違いであり、片や何処かに棲息する「自然生物」、片や何処にも棲息し得ない「人工生命」という差異そのものなのだ。架空の爬虫類として意匠された両者のこの甚だしい違いは、本邦における“怪獣怪人文化”の懐深さを雄弁に物語るものである。


 空想の産物であろうと、何処かに生きている形態であるべき「怪獣」。「怪人」が自然に逆らっているのに対し、「怪獣」は存在し得る姿でなくてはならない。ゲスラの息づきの主たる根源のひとつとして、先にも触れた口唇の存在が挙げられよう。「クチビルが存在するということはつまり、肛門も存在するのだ」と述べたのは、養老孟司であったか。そうまさに「クチビル」こそは、空想上の生物にあって「摂食・吸収および排泄」という日常の基本的な生命活動の息遣いを付与しているのだ。

 このようにウルトラ怪獣における「クチビル」の存在は、成田亨が重用した常套手段だ。画期的発明と言っても良い。何故ならそれまでの怪獣には、斯くも顕著なクチビルは存在せず、さほど重要視されていなかったのだから。また成田のこの試みを嚆矢として、後進によって陸続と“クチビル怪獣”は生み出されている。ともあれ『ウルトラQ』に登場したガラモン(第13・16話)やラゴン(第20話)、そして『ウルトラマン』のガマクジラ(第14話)やグビラ(第24話)など、ゲスラとともにこれら成田怪獣の活き活きとしたクチビルを見ていただきたい。クチビルだけに、まさに「生きている」ことに“饒舌”である筈だから。

 糅てて加えてゲスラの場合は、このクチビルとともに真ん丸な目玉がセットだ。正円の中心に黒点。この「真ん丸目玉」もやはり、クチビル同様に特に爬虫類や両棲類、そして魚類に着想した怪獣において、その息遣いに極めて効果的に作用する。

 言うまでもないが「怪獣」は巨大であるだけで、決して「人間世界を転覆してやろう」などという害意は毛頭無い。捕食行動や破壊行動など、人間側に不都合な行為は全て結果的なものであって、彼ら怪獣たちにとってみれば生きるための必須な生命活動なのである。「冷血動物」などという呼称は、人間側からの勝手な名付けにほかならない。悪意無き暴力。これこそは自然界に棲まうものが平等に振るう膂力であり、その象徴として「罪意識の無い目」があるのだ。

 真ん丸目玉に限らず成田怪獣の目には、押し並べてこの「害意無き無垢けき光」とも言うべきものが宿されている。これは如何に空想上の生物であっても、自然界に棲まう生物の本懐に、成田自身が忠実であろうとしたその姿勢に由来するのであろう。

 「害意の無い」象徴としての真ん丸目玉。だがときとしてそれは、確固たる害意を持ったものにも付与される。『ウルトラセブン』に登場したクール星人(第1話)やチブル星人(第9話)などが、その好例だ。両者は確たる侵略意識を持っており、そしてそれは彼らの生命維持活動に繋がるものでは決してない。生きるために、不必要な害意なのだ。自然界に棲息する「害意無き目」を「悪意の目」に転用した試みは、成田の前衛美術実験の結晶である。そして『ウルトラQ』・『ウルトラマン』を経て『ウルトラセブン』に辿り着いたその跳躍こそは、ひとりの前衛美術家の魂、その飛翔の様なのだ。


 シュルレアリスムの絵画技法のひとつである“オートマティスム”。「心がおもむくままに」描いてゆく自動書記法によって、“ハイブリット効果”が派生する。それはつまり、「異なる文脈に存在する複数の事象の強制的な一元化」とでも言おうか。ゲスラにおいてもこれまで述べてきたように、爬虫類や魚類などに見られる特性が「融合」している。無意識の痕跡を意識の前面に引きずり出させようとするのが狙いのオートマティスム絵画技法。そこで描き手が出遭い直面する「唐突さ」から「リアリティ」が抽出され、更には我々がゲスラに見る「それが本当に存在するのではないか」という畏怖に転換されるのだ。無論このことは、ゲスラに限ったことではない。成田亨は怪獣を創造するプロセスにおいて、自身が体験する発見や驚きを、そのまま我々に追体験させているのだ。


 成田亨といまひとりの前衛美術家・高山良策。成田による意匠の次に触れておきたいのは、その意匠を元に高山が実際に手がけた造型物そのものとしてのゲスラである。

 成田の意匠・意趣を咀嚼し、そして実際の形を解釈した高山の仕事振りのほどは、幾多のウルトラ怪獣を見ていただければお分かりになろう。ウルトラ怪獣創成期の礎を築き上げ、その後40年以上続くシリーズ人気を牽引したのは、このふたりの前衛美術家、すなわち成田亨と高山良策だ。日本のテレビ界に“怪獣”を定着させた両氏の功績は、途方も無く大きい。“ゴールデン・コンビ”と言われる由縁だ。


 先にも述べたように、ゲスラは『ウルトラQ』のピーターを改造している。そのピーターを製作したのは、高山良策ではなく開米栄三だ。したがって高山が担当したのは、厳密に言えば「改造」である。しかしながらピーターからゲスラへの大幅な改造は、もはや「新造型」と呼ぶに相応しい仕事内容だ。

 先ず細身のピーターを太めのゲスラにするために、波形スポンジによる腹部の延長が施された。この時点で既に、ピーターの名残りは特徴的な三角形の頭部に僅かに留めるばかりだ。大きく変更されたボディ部には、随所のヒレや夥しいトゲ、そしてピーターのものとは全く異なった形状の尻尾と、過剰なデコレーションを纏わせている。頭部に鶏冠状触角を付けることによって、もうピーターの顔は払拭されたと言っていいだろう。舌には縁日などでお馴染みの、あのピーピーと巻き込みが伸び縮みするおもちゃの笛が使用された。有り物を巧く使うアイデアがまた秀逸だ。仕上げとして全身にはオーシャン・グリーンが彩色され、ゲスラを確固たる水棲生物ならしめている。成田が意図としたとおり、もうそこには元のピーターの姿は無い。

 ちなみにいったん完成したゲスラの着ぐるみは、最初の撮影で酷く傷んでしまった。高山によって持ち帰られたゲスラは、深夜残業の大改修作業で再び甦っている。高山の怪獣に対する愛情が窺えるエピソードだ。

 またゲスラの着ぐるみを製作していた時期には、同時進行でギャンゴ(第11話登場)も製作されている。ギャンゴもやはりベムラー(第1話登場)を改造した怪獣であり、同じ「着ぐるみ流用怪獣」が同時に製作されていたことに、円谷の台所事情と往時の繁忙さが窺えよう。更にゲスラの仕上げ時には、もうミイラ人間(第12話登場)の粘土原型に取りかかっている。目まぐるしく殺人的な忙しさだ。

 以上のようにして生み出されたゲスラ。「ゲスラが爬虫類として適格である」と言う以前に、先ずはその改造の妙味に注目していただきたい。ピーターからゲスラへ。そのあまりの変貌振りには驚嘆させられよう。ゲスラは明らかにピーターとは異なる「新怪獣」なのであり、元の怪獣が消え失せることこそ「着ぐるみ流用」を拒否した成田のスピリットなのである。


 さてゲスラ造型の最後として、先にも少し触れたが、水棲生物としてあまりにも見事な体表と体色について言及しておきたい。深くそして鮮烈なオーシャン・グリーンは、光を受けてゲスラがギラつくとき、実に効果的な色合いを放つ。爬虫類としても魚類としても、首肯せしむる“水陸両棲トカゲ”という生物。そのうち震える緑色は、見るものの記憶に鮮明に焼きつくであろう。

 ちなみに『ウルトラマン』の第4話からこの第6話までに、緑色の怪獣が三回連続で登場している。すなわちラゴン(第4話)、グリーンモンス(第5話)、そしてゲスラ(第6話)だ。それぞれ半魚人・植物・爬虫類の「緑」だ。そして偶然なのだが、『ウルトラマン』と人気を二分する昭和のヒーロー『仮面ライダー』においても、第4話から第6話までに緑色の怪人が三回連続で登場する。サラセニアン(第4話)、かまきり男(第5話)、死神カメレオン(第6話)だ。(死神カメレオンは第7話にも連続して登場) こちらの場合は、植物・昆虫・爬虫類の「緑」となっている。もちろんそこに作為的なものは無いのだろうが、面白い一致として捉えられよう。いずれにせよ「緑」という色は、生物を生命づかせている色なのかもしれない。

 話しを戻してゲスラのグリーン。その肌の滑沢な「ぬめり」の先人として、前出の海底原人ラゴン(『ウルトラQ』第20話および『ウルトラマン』第4話)は白眉であったが、このゲスラにあってもそれこそ「魚臭さ」が臭ってくるばかりの息遣いだ。

 色合いから「匂い」を誘引させるということ。それはもはや、自然界の産物だけが成し得る術にほかならない。捕食・吸収・生殖・睡眠...そこにはゲスラの日常がある。またゲスラという種が地球上に誕生し、そして今日に到るまでの「時間」さえ、その緑色からは感じられるほどだ。もはや成田亨や高山良策の手を離れて、現実に放たれたゲスラ。空想の世界を飛び越えて、ゲスラは存在するのだ。







荒垣怪獣、現わる!

 ゲスラを演じた着ぐるみ役者は、荒垣輝雄だ。ちなみに前作『ウルトラQ』では、荒垣怪獣は一切登場しない。『ウルトラマン』に到って、荒垣怪獣はいきなり頭角を現わすのだ。第1話のベムラーを皮切りに、全39話を通して荒垣が演じた怪獣の総数は実に16体にも上る。これは2番目に多い鈴木邦夫の10体を抑えて、堂々の1位だ。

 例えばベムラー(第1話)やレッドキング(第8話)、そしてジャミラ(第23話)やゼットン(第39話)などは、一般的にも知名度が高く、『ウルトラマン』を象徴する怪獣である。したがってそれらを演じた荒垣は、まさにウルトラ怪獣の「顔役」であると言えよう。また生物としての体型を否定したブルトン(第17話)や、中に2人の演者が入るタイプのドドンゴ(第12話)やぺスター(第13話)など、特異な形状の印象深さで記憶に残る怪獣もやはり荒垣によるものだ。このように、形態の幅の広さも荒垣怪獣の特色である。



ゲスラ、港湾ファイト!

 ゲスラとウルトラマンとの決戦の撮影には、ベムラー戦(第1話)同様にプールが使われた。港湾施設と海にまたがる戦いは、立体感あるアクションシーンとして印象深い。またギャンゴ戦(第11話)やぺスター戦(第13話)においても、こういった陸海に渡る刺激的試みが見られる。

 だがしかし、『ウルトラマン』では海や湖など“水由来”の怪獣が多く登場するにも関わらず、その決戦シーンとなるとウルトラマンが“入水”することは滅多に無い。ゲスラ戦とギャンゴ戦の、僅か二戦を数えるばかりだ。(ベムラー戦は汀での攻防)

 もともとはアクアラング・スーツであるウルトラマンのスーツ。しかしこの水中戦の少なさは、主役の“傷み”に対する配慮なのであろう。とは言えファンとして、「水中のウルトラマン」をもっと見たかったのも正直な感想だ。折角の水由来の怪獣たちが、あまりにも勿体ない。





ゲスラ、再登板へ

 『ウルトラセブン』には、シナリオだけが書かれ、未映像化に終わってしまった“幻の作品”がある。「宇宙人15+怪獣35」という、怪獣ファンとしては嬉しくなるようなタイトルだ。題名が示すとおりその内容は、『ウルトラQ』や『ウルトラマン』、そして『ウルトラセブン』に登場した宇宙人と怪獣が大挙して押し寄せるというものである。

 そして我がゲスラは、「怪獣35」の1として登板が予定されていた。エレキングぺスターとともに東京湾から出現するという、何とも心憎いシチュエーションには胸も弾もう。

 特筆すべきは、ゲスラの最期だ。ピグモン発案による「ファイト・ファイト作戦」によって、本能に目覚めた怪獣たちは弱肉強食の闘争を展開する。アンフェタミンの効力が、真っ先に顕われたのがゲスラ。午睡をしていたネロンガに、ちょっかいを出す。だがネロンガの逆鱗に触れたゲスラは、何と喰われてしまうのだ!ネロンガに喰われるゲスラ!この血湧き肉躍る光景は、怪獣ファンならば是非とも見たかったシーンであろう。


 そして2008年。劇場公開作品『大決戦!超ウルトラ8兄弟』で、遂にゲスラは転生を果たす。役どころとしては、“スーパーヒッポリト星人”によって平成の現代に送り込まれた昭和怪獣で、その名も“キングゲスラ”!

 毒トゲの逆立ちがより激しくなり、またクチビルには細かい筋が認められるなど、オリジナルのものとはうって変わったテイストでの登場だ。しかし頓狂な顔つきや前掲姿勢、そして「魚臭」そうなグリーンは、紛れもないゲスラである。

 人気の程度から鑑みて、再登板など期待しようもなかったゲスラ。その意表を突く転生が、何とも嬉しい。新生ゲスラと、新世紀のニューヒーロー・ウルトラマンメビウスとの戦い。怪獣ファンとして、是非とも目に留めておきたい。

ゲスラ、誕生と死

 本エピソードの脚本を手がけたのは、『ウルトラQ』の頃より外注脚本家として執筆を務めてきた山田正弘だ。そもそもは「ゲスラ上陸」というタイトルでシナリオが書かれており、三度の改訂を経て「沿岸警備命令」に到っている。ただしストーリー案を含むそれら四つのゲスラの設定は、前述したとおり一貫してゲラン蜂の幼虫が巨大化したものだ。東宝のモスラ幼虫を借り受けて改造する予定であったイモムシ型怪獣の断念は、おそらくは機電ギミックの都合に因るものとされる。最終的にゲスラは、急遽そのゲラン蜂の幼虫を捕食するトカゲの怪獣として登場することとなった。斯くしてゲスラは、漸く横浜港に上陸を果たすのである。

 有害な工場廃水で汚染された東京湾の海水。「ゲスラはその影響を受けて怪獣化した」という設定だ。ちなみにネーミングの由来も、そのまま「下水」からである。前述のように『ウルトラマン』初期において様々な形態を見せる怪獣たちであるが、その出自となるとそこには偏った傾向が見られるようだ。ネロンガ(第3話)は電気によって現代に甦り、ラゴン(第4話)は海底で爆発した原爆の放射能によって巨大化している。グリーンモンス(第5話)はガンマ線照射実験によって怪物化し、そしてこのゲスラの怪獣化の原因が東京湾の汚染物質であることは既に述べた。自然界に棲息する形でなければならない怪獣は、しかし一方では近代化がもたらした弊害による「異形」という側面も持っている。


 ちなみに海水汚染が出自由来の代表格怪獣は、何と言っても東宝のヘドラ(『ゴジラ対ヘドラ』1971年)だ。ヘドロそのものを剥き出しにしたような異形は圧倒的迫力で、当時深刻化しつつあった公害への警鐘をまさに体現している。その同類としては、同年放映の『スペクトルマン』に登場したヘドロン(第1・2話)や、やはり同年放映開始の『帰ってきたウルトラマン』のザザーン(第1話)に思い当たろう。いずれもゲスラから5年の時を経て誕生した、海水汚染由来の公害怪獣だ。

 ともすれば愛嬌さえ感じられるゲスラに比べて、これらヘドラ・ヘドロン・ザザーンの姿には、「公害」というものが顕著に露出している。我が物顔で海を汚し続けてきた人類。それに対する憤怒の念が、極めて露骨だ。公害の被害者であるゲスラにさほど悲惨さを感じないのは、「怪獣は化け物ではない」とした成田亨の配慮もあろう。且つまた、“慈愛の脚本家”・山田正弘による功績も大きい。(山田の慈愛振りについては後述)

 しかしそうは言っても、ゲスラの最期には一抹の悲壮感が漂う。物語のクライマックスには、弱点である頭部の触角(ヒレ?)をウルトラマンによってもぎ取られるのだが、その傷痕は痛ましいことこの上ない。そして力尽きて断末魔とともに海に沈みゆくゲスラ。スペシウム光線で木っ端微塵にされるより、ある意味こういったシチュエーションによって描かれる死は生々しく悲惨だ。ガボラ(第9話)やジラース(第10話)が、これに類似する最期として印象深い。ともあれゲスラのこの最期については、「公害の被害者」が葬られてしまうことの矛盾を、見るものに刻み付けようという意図があったのかもしれない。


 さて繰り返すが、『ウルトラマン』に登場する怪獣の特徴のひとつとして、近代化がもたらした人的被害による出自が挙げられる。原始時代とは著しく環境が異なる現代社会。その中で「怪獣」を描こうとすれば、近代化によって派生した公害などの諸問題を無視することはできない。それこそは、作家の性であり使命であろう。

 近代化に伴う弊害によって生まれ出でてしまった怪獣。この出現事情の肝は、「ままならない理由で」という不可抗力にほかならない。怪獣が出現してしまったのは、作為があってのことではないのだ。「心ならずも」なのである。したがって暴れる怪獣たちに「悪意」はない。全ては彼らの必死な生命活動の結果なのだ。

 ウルトラマンという人類の味方が、単にこれら怪獣たちを排撃する存在ではなく、ときに怪獣側の情状を酌量するような側面を見せるのは、まさに以上のような理由に起因する。人間と怪獣との仲裁役。そのコスモポリタニズムこそは、チーフ・ライターである金城哲夫がウルトラマンに託したヒーロー像だ。ともすれば怪獣たちを撃退するだけの殺伐としたものになりかねない『ウルトラマン』の世界を、どこか牧歌的で優しい雰囲気に包まれたファンタジーに仕立て上げたのは、言わずもがな金城の功績である。





山田正弘、子どものために

 カカオビーンズを常食とするゲスラ。昭和当時の児童書などにおいてゲスラは、その特性として「チョコレートが大好き」とされた。“ギブ・ミー・チョコレート”で育った世代の、「子どもはチョコレートが大好き」という強い思い入れもあろう。また放映当時に到っても、変わらずチョコレートは子どもにとっての大好物であった。いずれにせよこういったキャッチーなプロフィールは、より怪獣を子どもの身近かな存在にしたことであろう。

 私事になるが、「チョコレートが大好き」というゲスラの特徴は、少なくともその当時の私の周囲では、怪獣を語る上でのコモンセンスであった。バルタン星人レッドキングのように「人気者」ならいざ知らず、そうではないゲスラについてのこの博識振りこそは、特徴づけの有効性を裏付けていよう。またこれも至極私事なのだが、当時チョコベビーを食べる自分に、海面に散乱したカカオビーンズの積荷を食むゲスラを重ね合わせていたという想い出がある。ゲスラ=チョコレートが好き。どうやらこの等式は、昭和当時の子どもたちの間では絶対であったようだ。

 「○○が大好物」。この種の特性を持つ最大の人気者は、言うまでもなく「お金が大好物」のカネゴン(『ウルトラQ』第15話)だ。そして注目すべきは、ゲスラカネゴンも山田正弘脚本作品に登場するということである。ほかの山田作品に目を向けてみても、『ウルトラQ』のパゴス(第18話)と『ウルトラマン』のガボラ(第9話)はともに「ウランが好物」であるし、『ウルトラマン』のネロンガ(第3話)は「電気が好物」だ。とかく「○○が好物」怪獣が頻出する山田作品。もちろんその狙いは、山田が愛する“子ども”に向けられている。

 子どもは、大人が考えているほど単純ではない。甘く見てると痛い目に遭う。しかしまた一方で、単純なウソにコロッと引っ掛かってしまうのも子どもなのだ。「ゲスラはチョコレートが大好き」という、ある意味“子ども騙し”な文言。これに対して「そんなバカなぁ」と嗤いつつも、「ゲスラはチョコレートが好きなんだゼ~」と吹聴しないではおれない性。山田は、その琴線を巧みに弾くのである。


 あくまでも子どものために。チョコレート好きな怪獣の登場は、そんな山田正弘の子どもに対する“想い”の端的な顕われだ。もちろんその想いの丈は、ゲスラの特性付けだけに留まらない。本エピソードにおける“山田スピリット”の肝は、何と言ってもホシノ少年ら子どもたちの活躍である。

 世間を賑わす宝石密輸団・“ダイヤモンド・キック”の暗躍と、そして海獣ゲスラの出現。これをいち早く目撃したのは、ほかならぬホシノ少年らである。そして物語は、彼ら“山田チルドレン”の行動とともに進行してゆくのだ。ゲスラの好物を知りカカオ倉庫へと走るが、そこに居合わせたダイヤモンド・キックに捕まってしまう。囚われた倉庫に迫るゲスラ。危機一髪。この手に汗握るストーリー展開は、まさに昭和の少年冒険活劇だ。

 ちなみに“ダイヤモンド・キック”(何というケレン味溢れる名前!)同様、やはり山田作品の「育てよ!カメ」(『ウルトラQ』第6話)では、冒険活劇に必須なギャングが登場した。このギャングという素材は、子どもを描くにあたって「怖い大人の象徴」として作用する。ギャングではないが、「カネゴンの繭」(『ウルトラQ』第15話)に出てくる“ヒゲ親父”なんかもこれに充当しよう。子どもの敵は大人。これを見据えていた山田の、まさに“細工は流々”たる持ち駒である。山田作品ではこういった要素が、怪獣の物語の中に実に巧い具合に絡まり合うのだ。

 ウルトラ・シリーズにおいて、活き活きとした子どもたちを数多く描いた山田正弘。その数は、『ウルトラQ』・『ウルトラマン』・『ウルトラセブン』の3作品を通じて9本にも上る。(ちなみに山田が手がけたウルトラ作品の総数は14本) 子ども向け番組だから、主役は子ども。至極当然のように思えるのだが、これがなかなか出来ない。何故なら、ともすればそれは“子ども騙し”に堕しかねないからだ。だが敢えて山田は、“子どものための子ども”に真っ向から挑んだ。そして子どもらは、カネゴンペギラを、パゴスやそしてゲスラを愛し、山田の発信に応えたのである。




ゲスラに翻弄された人びと

 さて最後に、本エピソードに登場した脇役たちを紹介しよう。

  • ■劇中でダイヤモンド・キックを演じたのは、伊藤久哉だ。『ウルトラQ』第27話「206便消滅す」での飯島機長役、『ウルトラマン』第33話「禁じられた言葉」における科学センターの山本博士役、『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」での地球防衛軍科学班カネダ隊員役と、ウルトラではお馴染みの顔である。
  • ■ホシノ少年らにゲスラの正体を明かしたカカオ船船員の斧山も、ウルトラではよく見かける顔である。演じたのは柳谷寛で、『ウルトラQ』第19話「2020年の挑戦」に登場した宇田川刑事役が印象的だ。柳谷のほかの出演は、『ウルトラQ』第28話「あけてくれ!」の沢村正吉役と、そして船絡みでもうひとつ『ウルトラセブン』第21話「海底基地を追え」での第三黒汐丸の川田登船長役がある。
  • ■望遠鏡でいちはやくゲスラを発見した“チロ”という少年。演じたのは中島洋という子役だ。『ウルトラQ』第15話「カネゴンの繭」では、金男の取り巻きのひとり・“チビ”を演じている。中島のもっとも印象に残る出演作は、『ウルトラセブン』第10話「怪しい隣人」だ。怪しい隣人を覗き見していたあの水野アキラ少年と言えば、お分かりになろう。チロとアキラ少年。共通するキーワードは、「第一発見」である。










ウルトラ 場外 ファイト

 「ゲスラの好物はカカオ豆」とあるが、ゲスラの本来の好物はに付いているゲラン蜂の幼虫だ。それを捕食する際にカカオ豆ごと喰らうので、見た目的に「カカオ豆が好物」なのである。また「カカオ豆を喰い荒らすゲラン蜂の幼虫を捕食する益獣」とあるが、カカオ豆ごと喰らうのだから、むしろよりたちの悪い害獣なのではなかろうか。













ウルトラ 場外 ファイト

 ウルトラマンは、飛行用モデルなどの場合を除けば、“非着ぐるみ怪獣”とは一体とも戦っていない。一見“操演怪獣”に思えるブルトン(第17話)さえ、中に人が入っているのだ。これは、非着ぐるみ怪獣が頻出する『ウルトラセブン』とは対照を成すものであり、いかに『ウルトラマン』が「有人怪獣」にこだわっていたかが窺い知れるというもの。しかしもしモスラ幼虫を改造したゲスラが登場していれば、ウルトラマン唯一の非着ぐるみ怪獣との戦いが実現していたであろう。









































ウルトラ 場外 ファイト

 真ん丸目玉と愛らしいクチビルがチャーム・ポイント。
成田怪獣における、丸目玉とクチビルが織り成すハーモニー。

魅惑の嬌態ファイト?

  • 『ウルトラQ』
    ◆ガラモン(第13・16話):
    まるで
    “おねむり人形”のような
    眼球をパチリ、パチリ。
    ◆ピーター(第26話):
    カメレオンの丸目玉と
    魚類のクチビルには、
    罪意識が無い。
  • 『ウルトラマン』
    ◆ゲスラ(第6話):
    ピーターから受け継いだ、
    無垢な目玉とクチビル。
    ◆ギャンゴ(第11話):
    ベムラー由来だが、
    このお調子者の抜け面は
    憎めない。
    ◆ウー(第30話):
    頓狂な丸目玉は、
    縦型目蓋でパチクリ。
  • 『ウルトラセブン』
    ◆クール星人(第1話):
    かわいい顔していきがる、
    小憎らしい虫。
    ◆ミクラス(第3・25話):
    忠犬が醸す、
    丸目玉とクチビルの嬌態。
    ◆チブル星人(第9話):
    無邪気な顔した、
    卑劣な知能犯。
    ◆イカルス星人(第10話):
    ヒゲに覆われた、
    丸目玉とクチビル。
    ◆ガンダー(第25話):
    主人に言われるまま、
    地球を凍らす悪意無き顔。
    ◆ポール星人(第25話):
    無邪気と気まぐれを宿した
    目玉と、
    負け惜しみを発すクチビル。






















ウルトラ 場外 ファイト

 ゲスラの着ぐるみ製作時には、何とあの我孫子素雄(藤子不二雄A)が、高山の工房を訪れ取材している。怪獣創造の現場で我孫子は何を見、そして感じたであろうか?実に興味深い。







ウルトラ 場外 ファイト

ウルトラマンに登場した
緑系モンスター集合。
グリーン・ファイト開幕!

◆海底原人ラゴン(第4話):
葉山より上陸、
緑の木々をなぎ倒す
緑色の巨人。
◆怪奇植物グリーンモンス
 (第5話):
夜の丸の内を蹂躙した
緑色の異形。
◆海獣ゲスラ(第6話):
南米産東京湾育ちの
グリーン・リザード、
ハマに上陸!
◆怪奇植物スフラン
 (第8・26話):
行く手を阻む
緑色の邪魔者。
◆汐吹き怪獣ガマクジラ
 (第14話):
グリーン・グロテスクは、
静かにパールを食む。
◆青色発泡怪獣アボラス
 (第19話):
太古より甦った緑の悪魔。
◆彗星怪獣ドラコ
 (第25・37話):
バッタの緑が、
白銀に映える。
◆吸血植物ケロニア(第31話):
人類に牙を剥く、
知的グリーンの恐怖。
◆変身怪人ゼットン星人
 (第39話):
ケムール人譲りの
怪奇グリーン。



ウルトラ 場外 ファイト

高山造型発、
水由来怪獣の滑沢な「ぬめり」。
  • 『ウルトラQ』
    ◆ラゴン(第20話):
    漁村に佇む異形、
    モノクロに映える
    魚鱗の反射。
    ◆ボスタング(第21話):
    海上を飛び跳ね、
    エイ肌をギラつかせる。
  • 『ウルトラマン』
    ◆ラゴン(第4話):
    光を反射してギラつく、
    カラー版ラゴンの鮮烈。
    ◆ゲスラ(第6話):
    そのぬめりからは、
    生臭さまで
    漂ってくる勢いだ。
    ◆ペスター(第13話):
    油を溜め込んだ
    腹部の膨らみが、
    妖しくぬめる。
    ◆ガマクジラ(第14話):
    真珠の輝きとの対比に注目!
    ◆グビラ(第24話):
    陸に上がっても、
    クジラとしての滑沢さ。
  • 『ウルトラセブン』
    ◆エレキング(第3話):
    生白い鮮烈な光沢は、
    見るものの目に焼きつく!
    ◆テペト(第41話):
    セブンと
    水中で取っ組み合った、
    黒き輝き。
    ◆ガイロス(第42話):
    黄色い吸盤も鮮やかな
    タコの脚が、ぬたぬたと。
    ◆ピニア
     (未制作のため、第45話登場の
     ペロリンガ星人に改修)
    実現していたら、
    水棲人としてどんなぬめりを
    見せたのだろう?



ウルトラ 場外 ファイト

「ウルトラ怪獣の顔」
とも言うべき荒垣怪獣。
特に第1クール中の登場数は、
13話中7回と半数以上を占める。
荒垣怪獣の
デヴュー・ファイト
7番勝負!

◆ベムラー(第1話):
両手を使えない
という制約のまま、
ウルトラマンに対峙。
◆ゲスラ(第6話):
爬虫類体型の前掲姿勢で、
ウルトラマンに挑む。
◆アントラー(第7話):
ギミックが施された
頭部をもたげ、
ウルトラマンを攻める。
◆レッドキング(第8話):
低知能だが怪力無双、
岩を持ち上げ
ウルトラマンに迫る。
◆ギャンゴ(第11話):
陸に水中に、
ウルトラマンを翻弄。
◆ドドンゴ(第12話)
  ※清野幸弘と共演 
断末魔の疾走は、
ウルトラマンを乗せて。
◆ぺスター(第13話)
   ※清野幸弘と共演 
自壊作用でへたり込み、
ウルトラマンと戦わず。














ウルトラ 場外 ファイト

自慢の装飾部が...哀れ!
ウルトラ怪獣・欠損ファイト!
―ウルトラマン編―
※但し、角や尻尾などの攻撃部位は除く

◆ゲスラ(第6話):
鶏冠状の触角をもぎ取られ、
海の藻屑に。
◆ガボラ(第9話):
花弁状に真っ赤なヒレを開くも、
上部2枚を引きちぎられる.。
◆ジラース(第10話):
自慢の襟巻きを取られて、
猛然と怒るが...。
◆ギャンゴ(第11話):
防衛隊には右耳を、
ウルトラマンには
左耳をもがれる。
◆ジェロニモン(第37話):
頭部の羽飾りをむしられて、
哀れハゲ頭に。














































ウルトラ 場外 ファイト

慈愛の作家・山田正弘。
その慈しみの目を以って描かれた
“山田チルドレン”
  • 『ウルトラQ』
    ◆太郎少年と乙姫:
    第6話「育てよ!カメ」
    ◆三郎少年:
    第12話「鳥を見た」
    ◆治男少年:
    第14話「東京氷河期」
    ◆金男少年とその取り巻き:
    第15話「カネゴンの繭」
    ◆ピー子とその取り巻き:
    第18話「虹の卵」
  • 『ウルトラマン』
    ◆ホシノ少年:
    第3話「科特隊出撃せよ」
    ◆ホシノ少年と仲間たち:
    第6話「沿岸警備命令」
    ◆武と敏男と山岳少年団:
    第9話「電光石火作戦」
    児童会館を訪れた子どもたち
    第36話「射つな!アラシ」



















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カカオを求めて、ゲスラ横浜に上陸!














千変万化の怪獣に、子どもたちは熱狂する














出来れば避けたかった流用・改造




















“水陸両棲トカゲ”としての、「怪獣」と「怪人」














クチビルの存在は、生命活動の証しだ



















「無垢けき目」に、悪意の光が灯るとき...







大胆な改造で、ピーターは消える








てんやわんやの高山工房





















「緑」は、生命の色














荒垣怪獣デヴュー








水に飛び込め!ウルトラマン























何と刺激的なゲスラの再登板





























近代化の歪みが、異形を生み出す







痛ましい死にざまが意味するものは...












決して殺伐としない、優れた金城ファンタジー
























子どもは“好物怪獣”を愛す



























子どものための山田怪獣











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中島洋君、怪獣を発見!




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